IR情報
|Investor Relations直近の業績と見通し
2023年度(2024年5月期)決算概況〔日本基準〕
当連結グループが属する建設コンサルタント業界の経営環境は、2023年度当初予算における基本方針として「国民の安全・安心の確保」「経済社会活動の確実な回復と経済好循環の加速・拡大」「豊かで活力ある地方創りと分散型国づくり」の3つの柱が掲げられ、国土交通省において前年度と同様に比較的厚めの公共事業関係予算が組まれたことに加えて、同年度補正予算においても、「国土強靭化、防災・減災など国民の安全・安心を確保する」として、1兆5千億円余りの予算が計上されるなど、国内事業については、安定的な業務量の確保が可能な状況が続きました。
また、海外事業におきましても、新型コロナ感染症による規制が解除され、徐々に改善傾向にあります。
当連結会計年度の経営成績は、受注高につきましては安定的な事業環境を背景に、期初計画並びに前連結会計年度実績を僅かながらも上回る387億49百万円(前連結会計年度比101.3%)を確保いたしました。生産高は、手持ち業務の着実な消化に努めたことにより372億94百万円、売上高につきましては、大型案件を含む一部業務の工期延伸等があったこと等から、372億7百万円(前連結会計年度は375億9百万円)となりました。
損益面においては、発注単価見直しによる原価低減効果の発現や生産効率改善に努めたことから、売上原価率は66.5%と前連結会計年度に比べて0.1ポイント改善となったものの、販売費及び一般管理費が、DX関連投資に伴うランニング経費等の発生により前連結会計年度に比して45百万円増加したこと等により、営業利益43億48百万円(同44億51百万円)、経常利益45億97百万円(同46億24百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は30億32百万円(同30億51百万円)となり、いずれも期初計画を若干下回る水準に留まりました。
なお、当連結会計年度の期首より、受注前の営業活動に係る費用の一部の会計処理について、会計方針を変更しているため、受注高以外の数値は、前連結会計年度比ではなく、前連結会計年度実績を参考値として記載しております。
(単位:億円)
2023年5月期 通期 |
2024年5月期 通期 |
前期比 増減 |
前期比 増減率 |
2025年5月期 通期予想 |
|
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売上高 | 375 | 372 | △3 | △0.8% | 385 |
営業利益 | 44 | 43 | △1 | △2.3% | 48 |
売上高営業利益率 | 11.9% | 11.7% | △0.2pt | - | 12.6% |
経常利益 | 46 | 45 | △1 | △0.6% | 49 |
親会社株主に帰属する 当期純利益 |
30 | 30 | △0 | △0.6% | 33 |
- ※上記数値は2024年7月12日発表の「決算短信」にもとづいています。
2024年度(2025年5月期)通期業績予想
当業界をとりまく今後の経営環境につきましては、2024年度の国土交通省の予算において、公共事業関係費予算は、前年度とほぼ同水準となり、また、「防災・減災、国土強靱化の強力な推進」や「持続可能なインフラ・メンテナンスの実現」、「防災・減災対策、老朽化対策等に対する集中的支援」、「社会資本整備の戦略的かつ計画的な推進」、「グリーントランスフォーメーション(GX)の推進」といった当連結グループの事業に関連する予算については前年度を上回る規模となるなど、国内事業については、次期におきましても安定的な業務量の確保が可能な状況が見込まれます。
2025年5月期の業績に関しましては、国内においては引き続き比較的好調な受注環境の継続が見込まれる一方、受注残高が期首時点で277億12百万円と前年に比して15億円余り増加していること等を踏まえ、受注高については、当期とほぼ同水準の385億円(前連結会計年度比99.4%)、売上高については、繰越業務の早期完成並びに受注から完成までのリードタイムを適切に管理し着実な業務消化に努めることで、当期を若干上回る385億円(同103.5%)、また損益面に関しましては、次期においても賃上げ等の処遇改善を実施することによる原価率上昇要因が継続するものの、DX活用等により生産効率の改善を進めるとともに販売費及び一般管理費の支出抑制に努めることにより、営業利益48億50百万円(同111.5%)、経常利益49億50百万円(同107.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益33億50百万円(同110.5%)を見込んでおります。